※こちらの記事『VOCALOID2「巡音ルカ」の使い方と感想(DTM初心者向け)』で簡単な使い方もご紹介しています。
巡音ルカの英語発音表
突拍子もなくまずは英語発音表です。(説明書見ながら調べるのが大変なので自分用ですが)
英語版VOCALOID 音素記号表・母音
発音記号 | 分類 | VOCALOID | 備考 |
---|---|---|---|
^ | 通常母音/中間母音 | V | 「ア」 |
æ | 中間母音 | { | 「ア」と「エ」の中間 |
a: | 二重母音 | Q@ | 「ア」(長) |
e:/er | 二重母音 | @r | 「アー」(長) |
e | 通常母音/中間母音 | V/@ | 「ア」 |
ai | 二重母音 | aI | 「ア」→「イ」 |
au | 二重母音 | aU | 「ア」→「ウ」と「オ」の中間 |
i:/i | 通常母音 | i: | 「イ」(長) |
I | 通常母音/中間母音 | I | 「イ」と「エ」の中間(短) |
Ie/Ir | 二重母音 | I@ | 「イ」と「エ」の中間→曖昧母音 |
u | 通常母音/中間母音 | U | 「ウ」と「オ」の中間(短) |
u: | 通常母音/中間母音 | u: | 「ウ」と「オ」の中間(長) |
ue/ur | 二重母音 | U@ | 「ウ」と「オ」の中間→曖昧母音 |
e | 通常母音 | e | 「エ」(短) |
ei | 二重母音 | eI | 「エ」→「イ」 |
ee/er | 二重母音 | e@ | 「エ」→曖昧母音 |
o | 中間母音 | Q | 「オ」 |
o: | 通常母音 | O: | 「オ」(長) |
oi | 二重母音 | OI | 「オ」→「イ」と「エ」の中間 |
oe/o:r | 二重母音 | O@ | 「オ」→曖昧母音 |
ou | 二重母音 | @U | 「オ」→「ウ」と「オ」の中間 |
※(長):長母音 、(短):短母音
英語版VOCALOID 音素記号表・子音
発音記号 | 分類 | VOCALOID | 備考 |
---|---|---|---|
p | 無声破裂音 | ph/p | パ行の「プ」 |
b | 有声破裂音 | bh/b | バ行の「ブ」 |
t | 無声破裂音 | th/t | タ行の「トゥ」 |
d | 有声破裂音 | dh/d | ダ行の「ドゥ」 |
k | 無声破裂音 | kh/k | カ行の「ク」 |
g | 有声破裂音 | gh/g | ガ行の「グ」 |
f | 無声摩擦音 | f | 下唇を噛む「フ」 |
v | 有声摩擦音 | v | 下唇を噛む「ブ」 |
無声摩擦音 | T | 舌先を噛む「ス」 | |
有声摩擦音 | D | 舌先を噛む「ズ」 | |
s | 無声摩擦音 | s | サ行の「ス」 |
z | 有声摩擦音 | z | ザ行の「ズ」 |
s | 無声摩擦音 | S | 「シ」 |
有声摩擦音 | Z | 舌先を噛む「ジ」 | |
ts | 無声摩擦音 | tS | 「チ」 |
有声摩擦音 | dZ | 「ジ」 | |
h | 無声摩擦音 | h | ハ舌先を噛む「フ」 |
I | 流音/側音 | lO/l | ラ舌先を噛む「ル」 |
r | 流音/接近音 | r | 舌先を丸める「ル」 |
w | 半母音/接近音 | w | ワ行の「ウ」 |
j | 半母音/接近音 | j | ャ行の「イ」 |
m | 鼻音 | m | マ行の「ム」 |
n | 鼻音 | n | ナ行の「ヌ」 |
ng | 鼻音 | N | 「ン(グ)」 |
※2つあるものは、「単語の先頭/単語の先頭以外」の順
※最後の「ng」は、語尾のみで使用
巡音ルカの英語ライブラリについて
日本語ライブラリとの違い
日本語は1文字1発音なのでとにかく簡単ですが、英語は1単語で複数の音節から成るものが多いので、このあたりが面倒です。
例えば、「remember」という単語は、英語では「re-mem-ber」の3音、「communication(コミュニケーション)」なら「com-mu-ni-ca-tion」と5音で発音します。ですので、VOCALOID側でも「remember」という歌詞をあてたいなら、音符のノート(横棒)が3つ必要になるわけです。
ですが、もちろん1音1音手書きで歌詞設定するわけじゃないです。前回もご紹介した通り、通常は「歌詞の流し込み」機能で一発です。そして、これがとても優秀なので、ノートをツラツラっと作成した後に歌詞の流し込みを行えば、ほとんどの単語を完璧に英語的発音に分解して割り当ててくれます。(あまり常用じゃない単語や造語は発音してくれません。)
英語の発音を手動で調整
どうしてもイメージと違うという部分があると思うので、そういう時に上記の発音表を見ながら手動で調整すると良いと思います。特に調整が必要なのは、1音で音階が変わる部分や、ビブラートっぽくしたくてすごく伸ばす部分とかだと思います。例えば、歌詞が「mind」という英単語で、「マ~ア~~~~ア~~~イン(ド)」と音階が変えながら歌わせたい時なども調整が必要ですね。もちろん、常用ではない英単語と造語は手動で入力です。
母音を伸ばす
基本的には伸ばす音の場合、歌詞に「-」半角ハイフンを入れると自動で伸ばしてはくれますが、不自然になってしまう場合は調整が必要です。日本語ライブラリ使用時は、「マ」の音で伸ばしたい時は「ア」を足せば良かったんですが、英語だとそう簡単にはいかないんですよね。上記「mind」の場合の「マ〜〜」は[m V][V][V]、「here」の「ヒ〜ア」だったら[h I][I]、みたいな感じだと思います。
あとは、単語と単語のつなぎめが不自然な部分も手動で調整します。「この子音が聞こえすぎるよ」ってやつは、後でbrightness(BRI:ブライトネス)を下げるなどのコントロールパラメーターで調整も可能ですが、子音を前後のノートへ移動したり、「これはいらないや」と思った音は思い切って削除したりすると良いかもしれません。あとは、聞いていて気になるところも細かく調整します。
巡音ルカの英語ライブラリを使った感想
結局のところ、ルカちゃんは発音良いです。きちんと英語の正しい発音にのっとって1音1音区発音してくれるので、英語発音の勉強にもなります。
曲を作った時、「メロディラインはできたけど、英語の歌詞をどう割り振ろうか(割り振ればいいんだろう)、、」と悩むのがなくなります。ルカちゃんに任せれば、一瞬にして正しい英語的割り振り処理をしてくれます。
英語ライブラリに限らず、巡音ルカのインターフェイスや使い勝手は決して良い方ではないと思いますので、今後に期待です。ノートごとのプロパティを開くのが面倒ですし、別トラックに伴奏(音源)を取り込めないのは特に致命的な不便さだと思います。以上、巡音ルカのレビューでした。
※当記事は2009年12月に作成したものです。長い間放置していた「巡音ルカ」を最近になって使い始めたので、当時のブログ記事を一部修正して移行しました。